風不死岳を下山すると車が雪で埋まり、国道の除雪で積み上げられた雪で車は駐車スペースに閉じ込められていた。この程度は想定内の事。エンジンの余熱でボンネットの雪は刃物で切断したかの如く滑り落ちていた。
車の周りをスノーシューでラッセル。
続いて、窓から上を手と腕を使ったアルパインスタイルのラッセル。
手袋とアウターを汚さないように(笑)
この事を想定して運転席側後席に入れておいたトンボを取り出す。
丁寧に雪を落として、ようやくリュックを助手席に降ろした。
冬山の必需品、スコップをトランクから取り出した。
スノーシューはまだ脱がない。
雪かきは医師住宅のかまくら作りで慣れている。
登山後の車の周りの雪かき運動は全く苦にならない。
国道との雪の壁はスノーシューで崩して、スコップでかき除く。
車の除雪を終えてスノーシューで更に踏み固める。
これにて国道への「道」を開いた。時間にして15分も掛かっていない。
ようやくスノーシューや登山靴を脱いで、丁寧に付着した雪を取り除き、汗ふきタオルで拭き取る。
運動靴に履き替えて、車のエンジンをかけ国道へ出た。
そして、苫小牧と反対方向の支笏湖へドライブ。
支笏湖温泉を通過して記事「アホとちゃうか」で紹介した支笏湖湖畔で撮影した。
強風の鵡川道の駅、四季の館の日帰り温泉で汗を流した。
自宅に帰り、家の周囲の除雪排雪、そして庭の排雪を行った。
京都から日高門別に移住して12回目の冬で、最大の積雪を記録している。
花壇の位置は距離で分かるため、花壇を避けて排雪のための「道」を開けた。
こうして、運動に明け暮れた充実した一日を送った。
八合目からの登りのアルパインラッセルで不覚にもアイゼンを足に引っ掛けてしまった。
刃物のようなアイゼンの切れ味に感心、ではなくて初心者でもないのに恥ずかしい話だ。
左が普段使っている手袋。
右が厳冬期用アウトドライ仕様の手袋で、今回八合目で使い、
濡れた手を入れて、雪をかいたり、雪面に手を入れたりしても凍結しなかった。
手が乾燥するほどドライテック性能が高いモデルと分かった。
左が今回は持って行かなかった厳冬期用二重構造の手袋。
右は冬期は常時リュックに入れている、冬用の手袋のアウター手袋である。
軍手をはいてこのアウター手袋をはいても、軍手は濡れない防水性能を誇る。
汗かきな私は、手袋の予備は必需品だ。-20℃でも手に汗をかく。-10℃で晴なら手袋を脱いで濡れを防ぐ。
冬山はあらゆる事態を想定して、ツェルト(簡易テント)炊事道具一式、予備の食料等を42Lリュックに入れている。
実際に使うのは僅かである。
リュックが重く、スノーシューが沈んで良い運動になる?
車の脱出にしても、まずは慌てずに手持ちの道具を使って事態を打開する作戦を考える。
冬山に困難は付き物であり、それを自力で打開する所に単独行の醍醐味がある。
楽しい山行ができた一日だった。