認知症サポート医

日高国保診療所から入院機能のある最寄りの医療機関まで60km以上離れており、
具体的には、同じ町内の門別国保病院まで70km、富良野協会病院まで60km、苫小牧市立病院まで100km、札幌市まで120kmである。
当然の事ながら「僻地診療所」に指定されている。
陸の孤島の様な医療環境に、医師は私一人である。

人口減少、過疎化、高齢化の最先端を進む日高町日高地区の医療介護に、認知症を知悉した医師が必要である。
既に特別養護老人ホームの嘱託医、通院患者には介護意見書などを介して、認知症診療や、必要な介護を指示している。
国の施策で、地域ごとに「認知症サポート医」を配置し、地域で認知症患者が暮らせるように種々の支援や診療、専門医との連携を行う事となり、
私に白羽の矢が立てられた。
10月21日(土)22日(日)と講義とグループワークの研修があり、約1月後認定書が届いた。



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会場は札幌コンベンションセンターで、21日は13時から19時まで講義を受けた。
折角の晴の土曜日であったが、山には行けず10時頃自宅を出発し、地下鉄札幌東駅のイオンの駐車場(タイムズが管理運営)に車を駐めて、昼食をイオンでとり、歩いて会場へ向かった。



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山に行けない分、会場周辺を歩き回り、札幌の紅葉を楽しんだ。



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日高では終わっていた銀杏の黄葉も素晴らしかった。
落葉が始まると2時間余りで全て散るという、落ち葉の音を昔の人は音楽を感じたという。



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札幌に来て、紅葉を愛で、ひとときの安らぎを♪
左下のシラカバは色付くのが遅いのは、山でも日高でも同じ。
さて、気合いをいれて講義に望む。



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認知症サポート医養成研修会が始まる。
長い研修会でお尻が痛くなった。6時間座るより6時間歩く方が得意なのだけど・・・
研修会参加者が痙攣で倒れたが、講義は続けられた。
スタッフは専門医揃いで、手際よく救急搬送された。
120名の参加者も脳神経外科医や精神科医、内科医など多彩な医師達である。
日高地区で病気で倒れても助からない重病でも、ここでなら問題ない。
ドクヘリも必要なく、救急車で最先端の医療が受けられるのが都会のメリットだな、と思いをはせた。



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休憩時間はホールから、ガラス越しに中庭の紅葉で疲れを癒やす。
運転免許の更新等で認知症疑いの診断書の講義もあり、専門医は免許返納を促しているという。
確かに、専門医が「認知症」と診断書を出せば、行政処分に基づく免許取り消しとなる。
免許返納なら、認知症でも、「認知症」のレッテルを貼られずに、運転経歴証が発行され、身分証の代用や各種割引サービス(自治体によって異なる、民間業者にもあり)を受けられる。
認知症患者が地域で暮らせる社会を目指しての施策は、公共交通機関の乏しい地方ほど難しい。



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札幌市内のホテルに泊まり、22日は8時から12時までグループワークを含む演習も。
今週送られてきた修了証の番号から、全国で7301名目の認知症サポート医に養成されてた。
隣の道北からの医師も私と同じ国保診療所所長で、これまた同じ様にサポート医になるように自治体に懇願されて受講したという。
サポート医の仕事は患者のためにはなるが、仕事はボランティアに近い。
日高地区の住民のために、より良い診療を目指していきたい。

僻地医療は自己犠牲無しには成り立たない。
自己犠牲と思っていては未熟であり、積極的に自らの使命を果たしていく。

それには、心と体の健康も大切であり、山や北海道の自然を愛でて行きたい。

by tmurakami0520 | 2017-11-23 08:34 | つぶやき | Comments(0)

山が好きな内科医のつぶやき


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